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埼玉県が校庭で放射線測定へ

text by

小泉龍司

2011.05.24

1.子どもたちへの放射線の影響が懸念されている。
 福島県では、校庭の使用制限の基準となる数値の甘さが問題となり、また、郡山市では市独自の判断により、校庭の表土を削り、除去するという作業が行われた。
 埼玉県では、大気中の放射線量の測定地点は1か所のみであり、また、土壌の放射線測定については、3月29~30日に一度だけ、県管理のほ場3か所から土壌採取が行われ、検査されているだけである。
 また、大気中の放射線測定についても、県衛生研究所(さいたま市桜区)の高さ18mの地点で行われている、という点にも留意しておく必要がある。
 福島県では、幼稚園、保育園と小学校は地上から50cm、中学校と高校では地上から1mの地点で測定が行われるほか、いずれについても地上1cmの地点でも測定が行われている。

2.こうした状況を踏まえ、先に「彩の国からモノ申す」(2011.5.11)の(小泉龍司のコメント)で述べたとおり、4月末、埼玉県に対し「埼玉県においても、幼稚園、保育園および小・中・高校の校庭において正確に放射線量を測定し、公表する必要がある。」との申し入れを行ったところである。
 その時点での県の反応は、「かえって子どもたちや父兄を不安にさせることも心配なので、その点も考慮しつつ検討する。」とのことであった。

3.その後、約1か月が経過したが、上田知事は昨日の定例会見で、準備期間を経て7月中旬から、県内約100か所で大気中の放射線量を測定し、その中で、幼稚園、保育園および小・中・高校の校庭についても測定を行うことを発表した。

4.この発表に沿って、ぜひとも迅速に対応を行ってもらいたい。
 そして、もしも高水準の放射線が測定された場合には、どのようにするか、という点について、あらかじめ具体的な検討を行っておく必要がある。
 ちなみに、校庭の表土を削り取った郡山市では、高い放射線が測定されるその表土の処理方法が見つからず、未だに校庭の片隅にブルーシートをかけて放置したままの状態にある。                                                                                                                                          
 文科省はこの表土とその下の土を入れ換える提案をしているようであるが、その場合にも様々なリスクが懸念されている。
 こうした点を踏まえ、正確な測定結果の公表とともに、今後早急に文科省を含め、具体的な対応策を詰めておかねばならない。