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地元文化の伝統を守るために、動きました。―文化庁予算の獲得―

text by

小泉龍司

2011.07.21
1. 日本三大曳山(ひきやま)祭りの一つ「秩父夜祭り」は全国で誰もが知る有名なお祭りですが、秩父には他にも、屋台や笠鉾を曳(ひ)き廻す「曳山(ひきやま)祭り」が数多くあり、真冬に行われる夜祭りに対して、夏に行われる「川瀬祭り」、春に行われる「山田の春祭り」などがあります。
 秩父川瀬祭りは、「秩父のお祇園(ぎおん)」と呼ばれ、秩父神社の300年以上の伝統を誇る夏祭りであり、笠鉾4台と屋台4台が、真夏の秩父市内を「秩父屋台ばやし」を響かせて牽引されます。
 山田の春祭りは高篠地区で行われる「恒持(つねもち)神社例大祭」であり、秩父地方に春を告げる祭りとして有名で、江戸時代より伝わるという山組(中山田)、本組(荒木)の屋台2台、上組(大棚)笠鉾1台が曳(ひ)き廻されます。
 こうした長い歴史と伝統があり、華やかなお祭りでありますが、それらの屋台と笠鉾は老朽化したものが多く、国の重要文化財である夜祭りの屋台・笠鉾とは違い、今までは補修や改修するための補助金は多く望めませんでした。

2. しかし、昨年度に「地域伝統文化総合活性化事業」という文化庁の補助事業が行われ、川瀬祭の中町笠鉾の復元や秩父歌舞伎の伝承事業などを「秩父市文化財活性化プラン」として応募したところ、全国からの応募が518件でそのうち205件が採択された中で、最高額の補助金を受けることができました。

3. この補助事業は一年のみで廃止されてしまいましたが、今年度からは新たに「地域の文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」が始まり、川瀬祭りの道生町笠鉾、熊木町笠鉾、番場町屋台、そして、春祭りの山組(中山田)屋台の4台の改修事業を含め、再び秩父市のプランとして応募したところ、全国の県や市町村が401件採択されたうちの8番目、市としては京都、札幌に次ぐ3番目に高額な補助を獲得することができました。

4. こうした地域の文化財は伝統や歴史が長いほど、その維持費用は高額となり、自治体の財源だけでは補修や改修が困難であります。こうした国の補助事業を活かして、地域の皆さんが誇りとする祭りや文化財を守り、後世に伝え、それを活かして地域の活性化を図ることが、私に与えられた重要な役目の一つだと思っております。こうした補助をできるだけ多く得られるよう、今後も積極的に文化庁に対し、働きかけて参ります。

(昨年度の予算獲得で改修になった中町笠鉾のお披露目と祝賀会)

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(今年度改修予算を獲得した各町会の笠鉾等)

写真7