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平成30年度税制改正②・事業承継税制の抜本改正

text by

小泉龍司

2017.12.23

2.事業承継税制の抜本改正

【目的】
中小企業経営者の代替わりを支援(10年間の時限措置)。

【内容】
非上場の中小企業の経営者から、後継者が株式を引き継ぐ場合、相続税を全額猶予する。

(従来の税制)
○ 対象を限定(全株式の5割強のみ)。
○ 条件付き(相続税、5年間平均で8割の雇用を維持すること)。
○ 廃業時には、遡って相続税を追徴。
○ 先代から次世代への1対1の承継のみ対象とする。

(今回の改正)
○ 全株式を対象に、100%猶予。
○ 雇用条件(5年間平均8割の雇用)を緩和。
○ 株式売却・廃業時において、売却額または株式評価額が相続時よりも低下していれば、相続税額もそれに応じて減免。
○ 複数の当事者間の承継も対象とする。

(背景と予測される効果)
○ 10年間で70才を超える経営者は約240万人。うち半数が後継者が未定。
 →10年という期限を設けて大きな税制優遇を行い、中小企業の円滑な世代交代を支援・促進。
○ 年間の適用件数は、直近の400~500件から、6~9倍に増加すると見込まれる。