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政治評論家 森田実氏をお招きして。

対談動画パート 3 / 4

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己を見失ったアメリカに従順な日本(承前)

森田
日本はそれに対して、ただただ従順にいこうということになってしまったんですね。政治も行政もそれから大きいのは学者とそれからマスメディアです。これが全くアメリカの言う通りになってしまった。そして大きいのは広告会社の大元締めが、アメリカにやられちゃいましたね。ですから広告から全て、そして日本の経営体をアメリカ化して、そして日本の経営体の大きいところはほとんどアメリカが押さえてしまっているわけです。そして日本政府やメディアはその真実を隠してるんですね。そして武器になったのが、小泉龍司さんが国会で取り上げ、その結果、小泉純一郎首相から除名されるということになった元になった「年次改革要望書」、アメリカ政府の日本政府に対する「年次改革要望書」です。これをですね、日本にドンと押し付けてきて、そしてアメリカの利益のために日本を利用し、搾り取るということをやってきて、そして全部、大企業、大広告会社、それからテレビ、新聞、学者、しかも政府の審議会の学者はアメリカで仕込まれた人たちですね。それから、役人の上層部も、それから政治家すらも、そして政治家も与党だけではなくて民主党のある部分の政治家すらもみんなアメリカの顔色を見ながら、ブッシュ政権の意向で動いている。とんでもないですね。反日本的、反国民的な体制を作ってしまったということですね。そこで小泉さんは、「それじゃあ駄目なんだよ」と言った。私は数少ない立派な政治家なんだと思ってるんですね。これを今度は国民にこういうインターネットメディア等で知ってもらってですね、国民が声を上げると。そして小泉さんのような信念を持った、日本国民の利益を本当に考えてる、そういう政治家を選ぶということを次にやってもらえれば、この今の大きな間違いをですね、修正できるはずです。日本を守ることができるわけですね。そういうことなんだと思いますね。

アメリカにモデルを求めればうまくいくという発想の危うさ

小泉
ヨーロッパの方々、特に大使で日本に来られているような方々と私も現職のときお話しする機会があったんですけれども、「ヨーロッパの方はアメリカという国をどういうふうにご覧になっていますか?」と聞くと、「いやー、やっぱり特別な国だ」っていう言い方をされるですね。決して敵意だけではないわけですけれども、もちろん優れた点も含めて特別な国だと。従って、ヨーロッパはアメリカと同じにはやらないよ、という自主独立と言うか、自分たちのシステムがあるという考え方があり、そこが根本にあった上で、またアメリカのいい部分は取り入れていくと思うんですよね。日本の場合は正に先生がおっしゃったように、意識の面で、また無意識の部分でとにかくアメリカにモデルを求めればうまくいくという、そういう発想が強すぎるように思いますね。私もコロンビア大学というところで、つたない英語で1年間留学生活をしてきました。アメリカは大変いい国で、個人的に私は大好きですけれども、一歩中に入ると、格差の問題があります。トップ1%の富裕層、お金持ちがアメリカ国の冨の50%を独り占めしている、という現実があるわけですね。
そこで次にお伺いしたいのは、アメリカ型社会を求めるあまり今問題になっている格差の問題ですね。経済の格差の問題、それから現実問題としては医療の格差の問題、この2つが大変深刻になっていると私は今、感じております。日本的な社会というのはアメリカ型とどこが違うかと言えば、努力した人は最後は報われるんだということを、最後の一線は支えてきた社会のように思うんです。そこが外れていくように私も今非常に不安を持っています。格差の問題についてはどのように今ご覧になっていらっしゃいますか?

日本は確立された伝統・道徳、常識で成り立っている

森田
私はアメリカの行き方がいいとは思いませんが、アメリカは広大な領土を持ち、非常に資源が豊かで、農産物も豊富で、自分の国民が自分の国で自給自足して生きていくことができる国なんですよね。資源の豊かな国なんですよ。日本はですね、この日本列島に1億2,700万人が住んでる。しかも日本列島の平地は非常に少ないわけですね。いいところなんですが資源小国なんですよ。そして資源小国は何をしなきゃならんかと言うと、助け合いなんですよね。みんなで助け合うしかないんですよ。その助け合いの精神を、日本のリーダーたちで、アメリカに教育を受けた人たちはこれは馴れ合いであり、談合であり、甘えであるというように決め付けたわけですよ。そうじゃないんです。日本は助け合いでしか生きていけない国なんですよ。例えば小泉さんの地盤である埼玉県、非常にいいところですが、その土地で採れた農作物をその土地の人たちが食べる、その土地で生産したものはその土地の人たちが買う。地産地消というようなものが基本的に成り立つもとなんです。それが助け合いなんですよ。それをアメリカのリーダーたち、あるいはアメリカのリーダーたちに洗脳されてしまった人たちが助け合いは駄目だとしたんです。そうすると資源のない日本はもう生きていけないんですよ。ですから、非常に危機的な状況になっています。私はアメリカ化の危険性の第一は、社会が違うことに気付いていないことだと思っています。日本は長い伝統のある社会です。そしてアメリカは建国してから二百数十年の世界ですからね。確立された伝統や何かっていうので生きている国じゃないのに比べて、日本は確立された伝統や常識で生きているわけで、それを潰してしまったら、規範のなき社会になるんです。規範がない、道徳のない社会は必ず犯罪社会となり混乱します。だから日本の社会は、混乱してきているんです。それから江戸時代からですね、日本はかなり医療のいい国だったんです。それは赤ひげ医師のような人がいたからです。大きな地主が医者になって、お金のない人を無料で面倒を見るようなことをやってきたんですよ。その大きな延長線上で最近まで生きてきたんですけれども、つまりアメリカがですね、健康保険制度はいかんと言い始めたら、健康保険制度を、じゃあ潰してしまおうと。そうするとすぐには潰せないから、医療費を引き上げたり、いろんな制度改革をやっています。実際はアメリカの保険会社がその医療を取りたいわけです。その方向でですね、厚生労働省ももうアメリカ側に向かって動き出している、そのことから来る混乱が起こってですね、今、病院がどんどん潰れているんですよ。その原因は、医者が少なくなってしまったことにあります。特に、産婦人科の医者が少なくなっていて、もう5年前までですね、6千あった子供を生むことができる病院が、今は事実上3千ですから。つまり、妊娠できない社会を作ってしまったんですよ。妊娠できない社会を作っておいて、少子化対策だなんて、これほどいんちきなことはないんですね。それから小児科の医者が本当に少なくなりました。これで子供の健康を保つのが非常に難しくなりました。さらにですね、医療費の引き上げによって、医者にかかれない人が非常に増えてきました。ですから、重症患者でないと救急車で病院に入れてもらえません。アメリカがそうですけれども、そういう社会になりました。ですから医療は深刻な混乱になりましたね。

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