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因果応報

text by

深谷市 越智幸一郎

2008.09.08

 つい先日の出来事、私は初対面の老人と延々と2時間以上討論することになってしまった。

 老人いわく、最近の子供に対する教育は悪すぎる。昔、自分達が子供の頃や、自分がもっと若くて子育てをしているときには「子供が親を殺す」「親が子供を殺す」様な事件は無かった。その根源は今の教育にある、と話す。

 小学校5年生の子供を持つ私は猛反論した。
 決して今の教育が良いとは言い切れないし、学校の先生のすべてが良い先生とも思わないが、すくなくとも私の子供の通う小学校の教師たちは必死に努力しているのは間違いないし、我が子は何処にだしても恥ずかしくない子供であると自覚している。それなのに今の教育が悪いと言われるとすくなくとも気持ちの良い話では無い。

 と、猛反論したのだが相手も百戦錬磨のつわもの、一歩も引かない。私もどうせ関係ない老人にそこまで言うことも無かったのだが酒の魚に延々とやり続けた。

 私の今までの経験では、第二次世界大戦が終わった1945年当時に5歳だったのか、10歳だったのか、15歳だったのか、20歳だったのかで、その人の現在形成されている人格がある程度わかる気がする。

 当時5歳の子は親にしがみつくしかなかったが、一応戦争経験者。 しかし、このとき一番苦労したのは親であって本人ではない。
 終戦時15歳だった子は終戦後の混乱期を自分で生き延びたと言う感じ。
 終戦時20歳だった人は人が人を殺す。殺らなければ殺られるという現実に直面し、戦争を全く知らない私たちとは全く感覚が違い、現在80歳を超える歳でありながらも元気で尊敬に値する人物が多い。

 そこで話を戻すが昭和15年ごろ生まれた一応戦争経験者が昭和35年ごろ成人を迎え昭和40年ごろからの日本の高度成長期を支え、会社でも中堅の45歳を迎える昭和60年頃からのバブル経済の中心的世代になったことは間違いない。それに加えてこの世代は多くの人が独立開業をしているのも間違いない。

 しかしながら、今現在、子供が親を殺す、親が子供を殺すと言う世代はこの昭和15年ごろに生まれた人の子供や孫たちなのであることも間違いない。

 今の教育が悪いと言う老人にそのことを私が言い放つと黙ってしまった。
 良く聞くとその老人は昭和9年生まれとのこと。

 私に言わせれば第二次世界大戦で日本が一度リセットされたとすれば、今の良さも悪さも元をたどれば現在の70歳前後の人たちが作ったものと言える。

 何事も人事で、すべてを人のせいにするのは簡単である。
 今自分は何をすべきか考え行動する。
 その行動すべてが「未来に影響する」ということを国民一人一人が自覚し、日本の法律を作り、政治を行っていく人を誰にするか真剣に考える時期にあるように思える。

 国民は何をすべきか、何を望んでいるか、国民の意見を真剣に見聞きしている小泉龍司先生に再度国政に帰っていただきたい。